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このサイトは、夫婦で登った山のGPS記録で綴る登山日記です。

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2014.07.24(木)~25(金)
光岳(2591.1m)

南アルプスの光岳は、山頂の南西直下に光石(てかりいし)と呼ばれる石灰岩の岩峰があり、その岩が夕日に照らされると白く光って見えるところから光岳(てかりだけ)と呼ばれるようになったと言われています。
ハイマツの南限(世界最南端の自生地)で、ライチョウの生息地の南限でもあるそうです。
今回は長野県側の標高880mの易老渡(いろうど)から登ります。
自宅を前日の午後10時出発~圏央道海老名インター~中央高速飯田インター~国道151号~国道418号~国道152号~市道142号~易老渡駐車場に午前4時30分頃到着。

易老渡駐車場近くの遠山川に架かる鉄橋が登山口です。橋を渡ると標高差約1500mの厳しい登りが易老岳(2345m)まで続きます。

易老渡駐車場(トイレあり)
登山口は鉄橋を渡る
苔の生える登山道を進む
面平
倒木の階段
急な斜面を慎重に進む
木の根が張る登山道
易老岳山頂への最後の登り
易老岳山頂(2345m)

気温と湿度が高くつらい登りでしたが、ようやく易老岳山頂に着きました。山頂から三吉平までは緩い下りです。登山道脇やシラビソの林の地表を埋め尽くしている、シダの緑がとてもきれいです。

易老岳近くの分岐
シダ類が生い茂る登山道
ハリブキ(針蕗)
下りが続く
シラビソの林とシダ
枯れた木が多い
ガスが掛かった光岳方面
開けた場所
もうすぐ三吉平

三吉平からはまた登りです。標高差300m程ですが、易老岳の登りで疲れた身体には、苦しい登りになりました。それでも高山植物の花々に励まされながら、今日の宿泊予定の県営光小屋を目指します。
光小屋で食事を頼めるのは50歳以上で3人以下のグループ、さらに15時までに宿泊手続きを取らないといけません。残念ながら15時には間に合いませんでした。万一の時の為に用意したカップラーメン等で夕食を済ませる事になりましたが、雨に降られる事もなく無事に小屋までたどり着く事が出来て良かったです。

涸れ沢の様な登山道を進む
シダとバイケイソウ
岩場が続きます
更に岩場が続く
ナナカマドの花
静高平の水場で給水(上の水場)
センジヶ原の木道
やっと光岳小屋が見えた
光岳小屋(バイオトイレあり)

2日目朝4時起床。
光岳からは残念ながら日の出をみる事はできません(イザルヶ岳からは見れるそうです)が、朝焼けの空に富士山が望めます。
5時に小屋の温かい朝食を頂き、ザックを置かせてもらって往復15分の山頂へ向かいます。

光岳小屋より聖岳と上河内岳
光岳小屋よりイザルヶ岳
光岳小屋より富士山
朝日に染まる登山道を進む
湿地帯の登山道を進む
シラビソに囲まれた光岳山頂

山頂は木々の中にあり展望は望めませんが、すぐ近くに西側の開けた岩の展望台があります。この辺り(1.115ha)は「大井川源流部原生自然環境保全地域」として保護されていて、動植物や土石の採集はもちろん落葉や落枝を拾うことも禁止されています。
名前の基になった光石へは7分との標識がありますが、急な下りなので往復では20分位かかります。

光岳山頂(2591.1m)と三等三角点
光岳より聖岳
展望台より影光
光石(石灰岩)
光石に立つ
光石より光岳

光小屋に戻り、帰路につきます。昨日はガスがかかっていたセンジヶ原もすっきり晴れて、振り返ると光岳や光小屋が良く見えます。分岐にザックを置いてイザルヶ岳へ、往復で15分位です。イザルヶ岳は展望がよく、中央アルプスの空木岳や木曽駒ヶ岳も望めます。南限のハイマツが山を包む様に生えていて見事です。

光岳小屋近くからイザルヶ岳
振り返れば光岳
木道の右にイザルヶ岳
分岐をイザルヶ岳へ
ダケカンバやハイマツの中を通る
イザルヶ岳手前より光岳
イザルヶ岳へ
イザルヶ岳山頂(2540m)
ハイマツと大無間山(左奥)

イザルヶ岳山頂からのパノラマです。

イザルヶ岳のパノラマ(左より光岳、空木岳木曽駒ヶ岳、奥茶臼山、大沢岳、兎岳、聖岳、上河内岳、茶臼岳)

行きには見えなかった山も、帰りには姿を現してくれました。

三吉ガレ
三吉ガレより空木岳、木曽駒ヶ岳(中央奥)
三吉ガレより恵那山(中央奥)
三吉ガレより兎岳(中央奥)
下山の途中、加加森山
下山の途中、イザルヶ岳
下山の途中、光岳
木々の間に茶臼岳
木々の間に聖岳

光岳で見つけた花です。キノコの種類も多いです。

キソチドリ(木曽千鳥)
タマゴタケ(卵茸)
ベニシュスラン(紅繻子蘭)
シナノオトギリ(信濃弟切)
ミネウスユキソウ(峰薄雪草)
ミヤマカラマツ(深山唐松)
コミヤマカタバミ(小深山傍食)
キバナノコマノツメ(黄花の駒の爪)
バイカオウレン(梅花黄蓮)
ズダヤクシュ(喘息薬種)
ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)
シロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺)
ニョホウチドリ(女峰千鳥)
ミヤマムラサキ(深山紫)
コイワカガミ(小岩鏡)
ミツバオウレン(三葉黄連)
ツマトリソウ(母子草)
ハクサンフウロ(白山風露)
ゴゼンタチバナ(御前橘)
オサバグサ(筬葉草)
ギンリョウソウ(銀竜草)

光岳は2600mにも満たない山ですが、山小屋までの距離が長く難易度の高い山でした。今回の山で出合った人の多くは、赤石岳や聖岳と合わせて登っていました。

2014.07.24~25
  • メンバー
    夫婦

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