富士山の南東に広がる愛鷹連峰は、静岡県の富士市・沼津市・長泉町・裾野市の4つの市と町にまたがり、最高峰の越前岳(1504m)、黒岳、呼子岳、鋸岳、位牌岳、前岳、袴腰岳、大岳、愛鷹山と9つの頂きを持っています。丹沢や箱根の山から見るとその山容がよく分かります。
昨年(2013年11月)に登った時に聞いたアシタカツツジに出合うため、今回はアシタカツツジの花期に合わせました。
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花期/4月~7月(見頃は5月下旬~6月上旬)
植物学者牧野富太郎博士によりアシタカツツジと命名される。
フォッサマグナ要素の植物で、愛鷹山や天子岳に自生する。(日本列島の東京・千葉・埼玉・群馬・新潟・長野・山梨・静岡・神奈川にまたがった、東北日本と西南日本との境目とされる地溝帯をフォッサマグナ地域という。その南半分の地域は丹沢、箱根、富士、伊豆を中心にフォッサマグナ地区として区別され、この地域に限られた植物が数多くあるという。)
純粋種は800mから1500mの高さに分布、樹高は2~3m(古木には大きい木もある)、葉は互生、花径3cm位で漏斗形で5裂。花の色は紅紫色で雄しべが10本。低地に下がるに従ってヤマツツジとの交配種が多くなり、雄しべが7~9本のもみられる。
愛鷹山麓の十里木高原別荘地の奥にも群落地があり、別荘地の管理事務所の許可をもらえば散策ができるそうです。
秋はススキの穂が美しかった十里木高原ですが、緑の眩しい草原になっています。登り始めから、裾野を広げた富士山の美しい姿を、振り返り見ながら登って行きます。
木に咲く花が満開です。その中でもウツギの花の種類が多いです。
馬の背を過ぎ、樹林帯に入ると赤紫色のツツジが多くなってきます。緑のブナ林の中で、アシタカツツジは美しく咲いています。樹高の高いアシタカツツジを見上げながら登ります。
陽が当たったアシタカツツジの花は、色がとても鮮やかです。
山頂に着くと、一段と色鮮やかなアシタカツツジが目を引きます。
登山口から同じコースを登っていた四国の香川県からの方達に、アシタカツツジの事を話したらさっそく写真に収めていました。
越前岳の花
アシタカツツジの花を目的に来たのですが、11月とはまるで違う越前岳に出合いました。富士山を背景に、アシタカツツジや色々な花に彩られた越前岳がとても華やいで見えました。