サイト名

このサイトは、夫婦で登った山のGPS記録で綴る登山日記です。

トップ > 日記メニュー > 笠取山

2014.05.18(日)
笠取山(1953m)

山梨県甲州市と埼玉県秩父市の県境に立つ笠取山は、多摩川の源頭とされる水干(みずひ)があり、そこには水神社が祀られています。山名の語源は、昔甲州と武州の見回り役人が笠を取って挨拶したので、笠取山と呼ばれるようになったそうです。
山頂から南西に位置する小さなピークは、秩父市・山梨市・甲州市の境で荒川・富士川・多摩川の分水嶺になっています。

南アルムスの山々

自宅を午前3時30分出発~中央高速勝沼インター~国道20号~大菩薩ライン~林道経由で作場平駐車場に7時前に到着。
勝沼インターから塩山への途中、山梨市の街の向こうに南アルプスが良く見えます。今日の展望は期待できそうです。

作場平駐車場にはすでに十数台の車が止まっています。私達も身支度を整え、作場平橋近くの登山口から出発します。

作場平駐車場(トイレあり)
案内板
杉林を歩き始めます
一休坂分岐を左に進みヤブ沢峠へ
ヤブ沢沿いの登山道を進む
ゆるやかな登山道

本谷沿いを野鳥の声を聞きながら行くと、まもなく一休坂分岐です。傾斜のきつい一休坂は下りに使う事にし、ヤブ沢方面へ進みます。ヤブ沢峠で奥山作業道に合流、笠取小屋まで広い作業道歩きです。

山桜
ヤブ沢峠分岐
ヤブ沢峠で一休み
苔も水源に貢献しています
熊の爪痕?
笠取小屋より大菩薩嶺
笠取小屋周辺
防火帯の脇を行く
雁峠分岐近く、前方に分水嶺

標高1800m近い笠取小屋の桜は、今が見ごろです。小屋を後に雁峠分岐を少し行くと、三つの川(荒川・富士川・多摩川)の分水嶺があります。同じ山に降った雨の滴なのに、落ちた所によって三つの川に分かれてしまうのです。

唐松林の向こうに富士山
三角柱の分水嶺表示

<< 分水嶺 >>
東側に降った雨は関東平野の西部を流れ、荒川となって東京湾へ。西側に降った雨は甲府盆地から太平洋にそそぐ富士川に。南側に降った雨が多摩川になるのです。

分水嶺より国師ヶ岳
分水嶺より古礼山
分水嶺より南アルプス(北岳)
分水嶺を過ぎたピークより笠取山
笠取山への直登が続きます
笠取山の山頂付近が見えてきた

笠取山西峰への約120mの直登を登ると、素晴らしい景色が待っていました。

笠取山(西峰)のパノラマ(左より大菩薩嶺三ツ峠山富士山黒岳毛無山
南アルプス(聖岳、赤石岳、悪沢岳、塩見岳農鳥岳、間ノ岳北岳)乾徳山国師ヶ岳

山頂は山梨百名山の表示のある西峰と、笠取山(1953m)の表示のある東峰があります。東峰は狭く、あまり展望はよくありません。帰りは東峰から水干を経由して笠取小屋へ下ります。

笠取山(西峰)山頂
西峰から東峰へ
笠取山(東峰)山頂(1953m)
大岩の横を進む
登山道より国師ヶ岳
分岐を水干方面へ

笠取山頂きから南に100m下に「水干」があります。水干とは沢の行き止まりの事をいい「多摩川の水干」と呼ばれていたのが、略されて水干と呼ばれるようになったようです。ここからしみ出す一滴が多摩川になるのです。
水干の標柱には「多摩川の源頭 東京湾まで138㎞」と記されています。その後ろの小さな洞の中を触ってみると、湿っています。水が流れているのが見える時もあるそうです。そこから地中に潜り、下の沢で多摩川の最初の流れになって東京湾まで流れて行くのですね。

人がいる辺りが水神社
水干
眼下に源流付近
多摩川の源流
唐松林が続く登山道
分水嶺より浅間山
笠取小屋
笠取小屋は水干祭りの最中です
下りは一休坂へ

笠取小屋では毎年5月の第3日曜日に、山小屋や地元の「多摩川源流笠取の会」の人達で「多摩川源流水干祭り」を開催しているそうです。
運よく私達もお祝いの席に参加させていただきました。豚汁や山菜の天ぷらが振る舞われ、とても美味しかったです。

沢沿いの登山道を下る
唐松林
ミツバツツジが咲く
一休坂を下る
清流
サワラの木

笠取山の花です。山頂付近にはシャクナゲの木が多くありました。

ヒゲネワチガイソウ(髭根輪違草)
シャクナゲの蕾
ハナネコノメ(花猫の目)
オオカメノキ(大亀の木)
コミヤマカタバミ(小深山傍食)
スミレ(菫)
ツルソバ(蔓蕎麦)
エイザンスミレ(叡山菫)
ミツバツチグリ(三葉土栗)

笠取山一帯は、東京都水道局水源管理事務所によって管理されているそうで、登山道も歩きやすく整備されていました。紅葉の季節も良いそうです。

2014.05.18
  • メンバー
    夫婦

ほかの参考サイト

アーカイブス